JPNICが「IPv4アドレス枯渇に向けた提言」を最近出したようだ。
ざっと目を通してみると、
- いろいろな説があるが、IPv4アドレスの割り振りができなくなる時期*1は2009~2016年の間
- IPv4アドレスが枯渇すると、IPv4アドレスのブラックマーケットが出現する可能性がある
- NATなどのIP仮想化技術で多少はアドレスの消費が緩和されているが、それを上回る実IPv4アドレスの割り当てている状況がある
- プロバイダやサービス提供者はIPv6の提供準備を早く整えるべきで、エンドユーザにはIPv6への移行やIPv4の枯渇という問題を意識させないようにすべき
というような事が書いてあった。
IPv6への移行とはもう何年も前から出てきている話だけど、現状はほとんど広まっていない。JPNICがこうやって提言を出さないといけないということは、実際にIPv4アドレスが枯渇する可能性があるという実感が無いからだろう。本当に危機感をもっているのは、JPNICやレジストラくらいの本当にIPネットワークの上位層に関わるところではないかと思う。
IPv6のインフラという点から見ると、WindowsXPも、MacOSXも、LinuxやBSD系OSというように主要なOSはIPv6スタックを持っているので、OSレベルでは問題ない。アプリケーションレベルでは対応する必要があるかもしれないが。*2。そうするとプロバイダの対応状況ということになるのかな…。今はまだ対応していないとか、オプションメニューでしか用意されていないし。
Interopなんかではもう何年も前からIPv6とのデュアルスタックのネットワークを構築してデモしていていて、IPv6の時代が来る…と毎年言っていた気がするけど、今ひとつ実際には広まってない。
一般ユーザが自分からIPv6を使おうという動機が無い*3以上は、プロバイダとかの上位が徐々に移行するようにするのが現状のベストということになるんだろうな。
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