優秀ならそれで良いのか

mymy-mycompany分室さんのところより。

じゃあ、優秀な人だけをかき集めればプロジェクトは成功、会社も儲かるのかといえば、そうではなく、プログラミングスキルだけではなく協調性や交渉力や社交性などの様々な次元がうまく組み合わさってはじめて、競争力が高まるという結果に至るのだと私は思います。それが私が組織に属しようとする意図なのですが…。

私としては、優秀なプログラマを抱えたプロジェクトマネージメントよりも、中級と呼ばれる標準的なプログラマ集団による健全な形でのマネージメントに興味があります。

たしかに優秀なプログラマ(プログラミングスキルだけに秀でている)だけではプロジェクトは回せないと思います。クセのある人たちをまとめるぶん、マネージャーがいらない労力を費やす可能性が大です。

私が前にやったプロジェクトで一緒に仕事をした後輩は、プログラミングはイマイチだったけどお客さんからの受けがとてもよかったんです。人柄(若いしハキハキしている)とかその辺りで。

その時思ったのが、「彼はプログラマで長いこと下積みさせるよりかは、対お客さん向けの窓口役とか、プロジェクトの表側に出る役を早めにやらせたほうが伸びるかもな…」ということでした。まだ彼は交渉だとかプロジェクト管理だとかは未経験だったんですが、「マネージャー寄り」の仕事が向いている人間だと感じたわけです。

そういう意味ではプロジェクトには色んな人がバランス良く存在するのが理想ということになりますね。

「標準的プログラマによる健全な形でのマネージメント」は、おそらく「標準的プログラマ」がプログラムが得意な人、外部とのコミュニケーションに秀でた人、設計・アーキテクトスキルがある人など、プログラミングスキルは標準だけれど、それプラスアルファを持っている人が集まれば…という意味なのかなと思いました。

最近の「技術者的技術者」と「サラリーマン的技術者」の話に関係してくるところですが、標準的なプログラマを「サラリーマン的技術者」から育てることはできないかなと考えてます。サラリーマン的技術者が、技術にそれほどコミットする必要がなく、プログラミングは標準で、対人スキルや管理スキルなどを生かした作業をやる、ということなら食いついてくる人もいるのかな、と。

もちろん技術スキルも、対人スキルも、いろんな「スキル」は身につけて損は無いけれど、そういう点で「それぞれ得意分野を持つメンバーの集まり」という組織になればもっと組織力が上がるような気がします。

私はかなり技術スキルにコミットしてしまうタイプなので、はっきり言って対人スキルやリーダーシップなどは優れているとは思いません。仕事上では私なりに頑張ってますが、私より苦労せずともセンスのある人間はいますし。

…人それぞれの適材適所にアサインできれば理想なんでしょうけどね…。会社はあまりそんなことは考えないでしょうね。とにかく空き人員が発生しないように色んなプロジェクトに詰めていく事が多いですから。

コメント

  1. t.masuda より:

    「プログラミングスキルは標準だけれど、それプラスアルファを持っている人が集まれば」の意味でぴったりです。スーパープログラマを捜し求めるよりも、プログラミングスキルは標準的であれば、幾人かでプロジェクトを組む限り、チームとしての力のほうが有力でしょう、という感じですね。昇進とか昇格とかもマネージメント能力だけでなく、そういう個性を重視した組織力作りに注力してほしいなあ、と思っています。

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