いやー、凄かった。
AndroidとMakeというテーマで福岡でイベントをやって、あれだけの人が来るってのが凄いし、スタッフの動き、会場の熱気を見ていて「あ、これ九州版ABCみたいだな」とも。
もちろん、ABCとは規模は違うけれどやってることはほぼ変わらない。講演あり、展示あり、LT、ハンズオンありのてんこ盛り。
開会/基調講演 日本Androidの会会長 丸山不二夫氏
丸山先生の講演。いつものようにクラウドやApple、Amazonの話題など大きな範囲からの話題から始まってAndroidは後半で、のパターン。
ただ今のIT業界の潮流の中を見た上で、Androidの立ち位置、そしてAndroidが出来ることを知るには良い構成と思う。ほんとに、日々状況は進化、変化していってるなぁというのを、凝縮して聞くとよく分かる。
GClue 佐々木氏
Androidとガイガーカウンター
震災以降、ガイガーカウンターを有志で作るっていうのがたくさん出てきたけれど、ADKがあるAndroidというプラットフォームはハードウェアとアプリを介してネット・クラウドに繋げることがやりやすいのがメリットということ。
それこそ、ハードの部分はアイデアやニーズ次第でバリエーションはたくさんあるだろうし、そこで収集したデータをWebサービスなどを使ってどう公開、集計したりするかというのもバリエーションはたくさんあると思うし。
R246氏
モテるtwicca ~モテるアプリを作るための4つの心得
フリーであれだけの開発モチベーションを維持するには、使いやすいアプリにするにはどうするかってのが、ぷんぷくり~ん、なんて言いながらも要所要所で大事なこと言っていて、あぁやっぱり裏にはしっかりした考え方を持っているからだなぁと。
ブリリアントサービス 杉本氏
AndroidとNFCがなぜやばい?
個人的には「その発想は無かった」。
言われてみれば確かにその通りで、NFCを使ってのポイントシステム、さらに相互利用の仕組みを押さえてしまえばそれはすなわち「通貨」だよね、と。そこをビジネスとして押さえることができると…。
JuJu氏
フィジカル・コンピューティング~あと一歩のときの電子工作~
「どこのご家庭にもあるサーバw」を使ってのホームオートメーションの話…という建て前で、主にリモコンとの格闘の歴史のような話題に。
でも電子工作の知識は持ってて損は無いよなぁといつも思う。自分はソフト屋だけれどハードの知識があって回路設計とかできたらどんなに楽しくて可能性が広がっただろうかと思ったことは学生の頃から数知れず。コンピュータに出会うのがもっと遅かったらもしかすると電気系行ってたかもしれないし。
でも今の時代はそういう「電子工作やりたかった」層にマッチするArduinoとかが出てきているということだよね。ソフトを書いてそれで回路を制御できる、っていうソフト屋にも理想的な環境。だからもっと触って遊んで楽しみたいんだけど。
phytonicide氏
個人開発のすすめ~もうひとつの土曜日の過ごし方
twiccaのR246氏もそうだけど、やっぱり「使いやすいのが無かったから自分で作った」という動機がいちばん開発が長続きするし、使いやすいアプリに成長していくのかなぁという気もする。今でこそAndroidマーケットには国内、海外を問わずアプリが溢れていて色んなジャンルで「定番」のようなアプリが出てきているけど、それでもちょっと違う角度だったり少しニッチなものだとまだまだ「痒いところに手が届く」アプリが見当たらないのも実状かと。
そういう隙間と、自分自信のニーズがあうのなら、アプリを作って公開してみると良いのかも。ひょっとすると他の人も同じようにその部分を埋めるアプリを欲していたかもしれないし。
コンテスト発表
Android Make Daysの前日夕方から始まっていた24時間でアプリを作るコンテストの発表。
私自身はハンドベルのアプリが出てきた時点で、これが優勝かも…と思った。テーマ「愛」に多人数を巻き込んで力を合わせて合奏するというコンセプトはぴったり合っているし、アプリ側だけでなくサーバ側もどの音色がどれだけ選ばれてるかバランスを取るための機能を作り込んでいたりして芸が細かかったから。
他のアプリも限られた時間の中で発想(とネタ)を凝ったものが多くて非常に楽しめた。
展示ブース
どこからこんなに各企業さんを引っ張って来たんだろうと思うほど、モトローラやソニエリ、NECビックローブ、DeNa、KDDIなどが出展。
最初は人の集まりがどうかな?と思っていたら基調講演後には以下のように大盛況。
Make系の展示ということでロボットもあれこれと。
こちらは前も一度ブログで紹介したロボット。
リモコンもAndroidデバイスで、ロボット側にもBeagleBoard+Android+制御基板でアームや付いているWebカメラの制御をしているもの。けっこう細かく、滑らかに動くんですよね…これ。
こちらはAndroidの会神戸支部の出展。大きなほうのロボットは大阪からHTTPをロボットに直接飛ばして操縦しているんだそう。少し遅延はあるもののちゃんと動いてました。
あとはMTMなど数々の出展実績のあるJuJuさんの展示。
いつもながら、動的に組み替えが出来るマトリクスLEDのデモはインパクトありますねぇ。
あと、レゴを基板の受けに使ったものも。聞くと「レゴの穴にちょうどLEDが上手い具合に入るから」だそう。なるほどー。
その他
LTはほかのセッションを聞いていてほとんど見れていなかったけど、いろいろ面白いことをやっていたようで歓声とか笑い声がセッション会場にも聞こえてた。
Arduinoの体験ハンズオンも2回に分けて実施もどちらも満席だった様子。少しでも興味持ってもらえるといいすね。そしてMake系に足を踏み入れ…みたいな。
閉会
何ヶ月も前から準備、そして当日会場を忙しく動き回っていたスタッフの方々が勢揃い。私は何にもお手伝いできなかったけど、皆さんすごいよ、ほんとに。
スタッフ用のfabebookグループは本当にたまにしか見れなくて、当日会場に行くまでこんな規模のイベントだったとは思いもしなかったもの。設営もスケジュールも講師陣も出展者も本気レベルだったし、参加した人数も福岡のイベントの中では多い方だったんじゃないだろうか。会場行ってビックリしたもの。
懇親会
スタッフはもちろん、参加者の人もたくさん残って懇親会。こちらも大盛況でしたねぇ。
感想
よく鉄道マニアが電車に乗ったり写真撮ったりして「鉄分補給」なんて言ったりするけど、今回の場合はコミュニティのパワー「コミュ分補給」「開発意欲補給」といった感じがピッタリな雰囲気だったと思う。
きっと参加した人の中にもそれぞれ刺激を受けたりモチベーションがアップした人が多いんじゃないかなぁ…と思って終わったあとのtwitterを見ていると、やはり刺激を受けた人は多かったみたいで、いろいろ開発熱、Make熱が盛り上がりそうな予感。このトレンドが冷めないうちに小規模なフォローアップイベントをやってみるというのも悪くは無いかも。せっかく新しい層の人たちにもリーチできたと思うので、その人たちを巻き込まない手は無いかなぁ。
それにしてもスタッフの皆さんは、これだけの規模のイベントを準備して運営してと、本当に頭が下がります。お疲れさまでした。
あとルビセンはこういうイベントにはうってつけの設備なんだな、と。おそらく会場費はそれなりにかかったとは思うけれど、設備と機材が使えて博多駅近くのあの場所、というのは大きいような気がした。福岡はAIPCafeといい、場所に恵まれているのかもしれない…。
あと、当日のUstreamの録画が以下で見られる。
http://www.ustream.tv/channel/androidmakedays/videos
http://www.ustream.tv/channel/androidmakedays2
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