人と話をしていて、自分の話している内容が、ほんとうに相手に伝わっているか不安になることはないだろうか。
通常の会話であれば、気づけばすぐに言い直したりとかができるけれど、プレゼンや講演など比較的単方向の場合は意外と難しい。
それが放送、完全な単方向でしか伝えられない場合はもっと「伝え方」に気をつける必要があることを身をもって経験してきたのがこの本の著者である。
入局後のサツ回りからレポーター、キャスター、こどもニュースのお父さん役と現場は違ってもそれぞれ物事をわかりやすく伝えるかに奮闘してきたのかがよく分かる。そして、人に何かが伝わるときには伝えようとする「熱意」がもっとも大事なんだと書いている。
この本にはいわゆるノウハウ本ではない。
もちろん、著者の池上氏の経験によるいくつかのポイントは書かれていて、どれも納得できるものだが、この本は池上氏の試行錯誤を通じての「わかりやすく伝えたいと思う熱意」を感じとるべき本だと思う。
「わかりやすく伝える」を体現している内容で文章も読みやすく、軽めに読めるところもポイント。
相手に「伝わる」話し方―ぼくはこんなことを考えながら話してきた | |
池上 彰
おすすめ平均 |
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