読了-極みの京都

京都もそろそろ紅葉シーズンで人がごった返す時期になってきたんだろうか。

紅葉シーズンにだけは京都は行ったことがない。まとまった休みが無いからというのもあるのだけど、やっぱり人混みというのが苦手。

京都に行ったときは最近はもっぱら名所にいくばかりだけではなく、単に町をブラブラすることのほうが多いし、京都の町はそのほうが面白いんじゃないかと思い始めていたところに、この本。

メディアが取り上げる「京都」ではない「京都」の楽しみ方というか、流行やメディアに流されないでという著者の強いメッセージが出ていて、同感する。京都は観光地なのでいかにも観光地らしいお店や物があるのは仕方ないと思うのだけど、それは本当の京都ではないんじゃないかと。

京都の違った楽しみ方である「町の散策」、その途中で出会う寺社に伝わる由来をひもといてみたり、細々と商売している店で思いがけない物に出会ったり。

この本の第4章「普通の京都を極める」に出てくる今出川散策のような散策は本当に楽しい。自転車を借りてあちこち乗って色んな路地に入ってみるのも。午前中に駅前で自転車をレンタルして、時間いっぱいの夕方まで洛中を乗り回すとほぼ一周できる。もう少しゆっくり巡りたい時は2日間に分ければ十分だと思う。

残念ながら、私のような男の一人旅では日本料理や整った店には入りづらいので、B級グルメがメインになってしまうけど、その辺のお店もしっかりと紹介されているので参考になる。

相手がいてお金のある人は第5章「特別の京都を極める」のような旅も良いだろうね...。

京都に興味のある人は読んで損の無い一冊。文章も読みやすいし、お店の紹介文もとても丁寧に言葉を選んで書いてあって、行かなくても読むだけでも良い気分になる。

極みの京都 (光文社新書)
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おすすめ平均
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stars数多ある京都に関する書物の中でも特に読み物として面白く傑出
stars情報の量も多く記述内容の質も高い著作 
stars「京都人による一味ちがった京都」本
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