鶏口となるも牛後となるなかれ

あっという間に過ぎた545日のプログラミング暦を振り返り、負け戦を恥じる。 - どんなジレンマ

すごくなりたいってのは分かるのだけど、そうならなかったからといって「負け戦」なのかなぁ。たしかにブログタイトルにあるように「ジレンマ」は見て取れる。

実はこれについては少し前にtwitterでいろいろ呟いてみたのだけど...。

ささやかなスクリプトでも自分の役に立つ物ができてればいいと思うけどね。あとは本当に自分の作りたいものが出てこないと、「すごい物」はなかなかできないと思う。#

昔のマイコンユーザーとかは「作らないと無い」時代だったから必要に迫られてコード書いてたけど、今はもう誰かが作ってしまってるから、動機としてはすごく弱くなってると思う。#

はてダの元記事の人は、「負け戦」に至るまでに色んなのを囓ってるし、「すごい物」が作れなかったかもしれないけど、基礎体力は確実に上がってるように思う。あとは適切な場面で応用が利くかどうか。#

私だってMSXという貧弱マイコンからWindowsPCに来たとき、Win3.1だったけどフリーウェアの多さに「自分で作らなくていいんだ」って思ったし。#

何かちょっとしたツールを作ろうと思ってもすでに誰かが作ってる。そうすると「勉強として」という動機でしかプログラミングできなくて、作りあげたものだって、そこら辺のフリーウェアより劣るものしかできなくて後々まで自分で使ったものなんてほとんど無い#

学生の頃にVBとかVCとかWindows開発ツールを買ったりしたけど、あんまり本気でやらなかったなぁ。ちょっと雰囲気だけ触って終了って感じで。#

そこに人と違うアイデアとか「作りたい物」が出てきた人は強い。モチベーションが高いから。これは今のWebサービスでも言えると思う。#

特に作りたい物もあまり無いような人は「学習すること」「覚えていくこと」をモチベーションにしてコツコツやっていくのが良いんじゃないのかなぁ。派手な結果は出せないけど、いずれ役には立つはず。#

知らないことを知った、っていうこと自体に嬉しさや楽しみを覚えられる=好奇心があると一番いいかもね#

モチベーションをどこに持つか。

作りたいモノがあるから一生懸命試行錯誤しながら作って、自然とスキルも付いてくる。もしくは、学習して身につく、「知る」ことをモチベーションとして続けて行く。アウトプットは地味かもしれないが、着実に血肉になっていく。

おそらく、何か目的を持って取り組むほうが早く結果は出ると思う。元記事の人もそれを目指したかったのかと。

でも、「作りたいもの」が明確にできなかった。

だって「作りたいもの」なんて世の中には既にあることがほとんどだし、わざわざ自分で一から作るって考えると、よっぽど今までに無い何か以外は、何を作るかってところで悩むんじゃないだろうか。

...そうやっていろいろ手を出して来たけど、中途半端な自分がいて嫌になったってところなのかな、元記事の人は。

確かに私もすごい人、ある程度名の知れた人になりたいって若い頃は思っていたけど、実際の実力と行動力などで無理だ、かなわないって分かってからはそれほど気負わなくなった。

「鶏口となるも牛後となるなかれ」って使い方間違ってるかもしれないけど、私の場合は業界全体の中で有名な技術者を目指す、ではなくてまずは会社だったり身近なコミュニティだったりそういう身の丈に合った集団の中で目立てる存在になろうって思うようにした。

そうすることで結果的に上のステージに上がれるかもしれないし、今のステージで止まるかもしれないけど、少なくとも変に埋もれてしまわないようにって思うだけでも普段の緊張感は違うような気がする。

元記事の人も、いろいろ学習してきたことは絶対に身になってるはずなので、あまり高いところにゴールを置かずに色々いじって楽しんでみる方向にスイッチするのも手だと思う。別に「何かすごいものを作らないといけない」なんて事は無いんだから*1

自分の作業用のちょっとしたスクリプトでも書けるだけ十分だと思う。本来、ギークとかそういう人だってそこからスタートしてるものだし。ものすごく高いハードルを作ってそれを超えられないって焦っても何も良いことは無いかなぁ。

  • *1: どうしても何か作って有名になりたいとかあるなら別だけど、それでも「作りたいもの」が先にあるはずだし

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