選挙が近くなり今の政権も終わりが近づく、という今のタイミングで読むには適した本。
戦後の歴代首相の就任までとその退陣、そして首相の生い立ちも絡めて紹介しているのだけど、戦後から変わってないのは党内抗争と派閥力学で政治が停滞することが多い点。戦後から変わったのは、総理の信念の持ち方。良いにしろ悪いにしろ、昔の首相のほうが学がある人が多かったように感じられるし、政治信念がブレることが少ないように思う。
あとこの本は、歴代総理の功罪をかなり客観的に書いてあって好感が持てた。後から冷静に振り返ると、さんざん叩かれた政権も何かしらの成果出していることがほとんどなんだな。*1
ページ数の制限の中で、29人分のストーリーをそれぞれ綺麗にまとめたな、と感心する。それぞれにドラマがあることを気づかされて、久しぶりに面白い本を読んだと思えた。
総理の辞め方 (PHP新書) | |
本田 雅俊
PHP研究所 2008-07-16 おすすめ平均 |
- *1: 一つ前の政権から引き継いだ政策を実現したというケースもあると思うけど
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