社会恐怖・社会不安について、よくまとまった1冊。
内気、あがり症、赤面など他人を前にしての現象も、程度が重ければ外出できない、人前で話そうとするとパニック状態になるなど、生活に支障が出てしまうレベルになってしまう。
私も、人の視線などに少し敏感なところがあって、普通の店などでも何も悪いことをしていないのに店員に見られてるんじゃないかとか考えてしまって挙動不審になることがある。おそらく実際は見られてないことがほとんどなんだろうけど。
あとはお客のいない店に一人で入るのが苦手だとか、初対面の人と話すと声が上ずってしまうとか、緊張しやすかったりとか...。
この本は、前半で代表的な社会不安の症例とそのタイプを挙げている。少しでも身に覚えのある人はこの症例のどれかに多かれ少なかれ当てはまるだろう。
そして次の章でその症状が発生するメカニズムが解説され、自分の行動や症状がどうしてそうなるのかを客観的に見つめることができる。
そして最後に、症状をどのように克服していくか(認知療法、セルフカウンセリングなど)と話しが進む。
最初から読み進めると、とても順序よく自分自身のことを見つめ、理解し、どうしていくべきかを考えることができる良書だと思う。書籍のボリュームは少し多いが、自分に当てはまる部分がある人なら書かれている内容に自身を投影することができるので読むのも苦にならないだろう。
少しでも自身に起こる症状を見つめて整理したい人には読んで欲しいと思う。
他人がこわい―あがり症・内気・社会恐怖の心理学 | |
Christophe Andr´e Patrick L´egeron 高野 優
紀伊國屋書店 2007-03 おすすめ平均 |
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