社会人10年生

1999年の4月に新卒で今の会社に入ってちょうど10年。

早いものだ。

関東勤務だと思ってたのに、九州配属になってそのままずっと九州でいろいろ仕事こなしてきた。若いときはやっぱり東京出てみたかったし、力を試してみたいという思いはあったけど何時の頃からか実家の事とか考えるようになって、その思いは今では当時の半分以下というところだろうか。

ずっとこの会社で、九州で仕事してきたことが良かったのか、悪かったのか、おそらくこの10年の間にもっとステップアップできるチャンスはいくつか転がってたような気がする。でもそれを選ぶ選択をしなかったのも自分なんで、今となってはどうしようもないね。

ただ正直なところ、10年も同じ会社にいるとは予想外。3〜7年目くらいまでが本当にデスマの連続で、辞めようかと何度も思ったし、精神的に少し参りかけたりとかしたけれど、あまりに忙しすぎて何も行動できなかったんだろうし、その時の仕事を自分の力で片付けたいっていう気持ちもあったんだと思う。

今思うと、あの状況はあの年齢だからこそギリギリで持ちこたえられたのかなとは思うけど。

私が東京に出るのも、会社を変わることも今までできなかった理由、「自分に自信が持てなかった」これに尽きる。

単に小心者とか心配性とか言えばそれまでなんだけど、スキル的、人間的に他で通用するんだろうかといつも焦ってた。会社の中ではそれなりに評価されていても、ネットを見れば同じような年齢でもっとデキる人達はたくさんいたので自分の価値ってあるのかなとかよく考えてた。

社内でロールモデルになるような人を見つけられなかった私は、それもあって人よりも勉強したってのもあるし、今少しはそれが役に立ってそうなのであの時に悩んだのは無駄では無かったんだとちょっとだけ安心している。

自分はもともと頭の良い人間ではなく*1、人より時間をかけて勉強して、何か案件にアサインされる時は事前に勉強したりとか、先手先手で躓きそうなところを潰していってようやく仕事ができてると言った感じ。センスのある人みたいに、ササッと感良く理解したり、喋るかのようにコード書いたりとかそういうのが今でも苦手。

今でこそ社内で「マスター」なんて言う技術系役職の肩書きを名乗っているけど、それでもスキルが足りないなといつも思うし、なんでか楽観的に仕事できないのだな...。年齢的に吸収力が弱くなって来てるのも焦る一つの原因かもね。

会社のことを言うと、社員数が何倍にもなって「大企業」の仲間入りをしたのが大きな変化かな。昔は地方部所なんてけっこうアットホームな感じの人数だったけど、今ではそうもいかないくらい社員が増えてる。

「大企業」らしく、組織も分割されて「大企業病」っぽい問題も新しくでてきたり、会社が大きくなるってのはこういうことか、ってのは中からずっと見ていると分かる。それでも今はそれなりにまともな会社になったかな、少なくとも私の周りは。昔の拡大成長路線の頃は問題も多かったし、その頃と比べれば改善されていると思う。

次の10年...ほぼ30歳代全体にわたるけど、自分でマネージメントでは無くスペシャリスト系の道を選択したので技術面では若手に負けないように精進しないと。年齢いってて若い人に技術も負ける、かといってマネージメントもイマイチなんてなったら本当に存在価値無くなってしまうし。

これからは自分の存在価値をいかに維持していくかを考えないといけないのかな。今の会社のレベルってだけでなく、業界的に30過ぎの技術者のレベルをいろいろ考えて。

過ぎた10年は100点では無いけど良い経験だったな。

  • *1: 大学に行ける学力が無かった

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