昨日のエントリの続きのようなものです。
あれからさらにいろいろ考えてみて、それぞれの業界の違いとして「核となる地域」の有無があるのかも、と。
まず、Web/IT系は情報・流行の出所が東京中心。
技術者やギークが集まってるのも東京だし、企業が集まってるのも東京。東京からの流行がブログやコミュニティ経由で地方に流れてくる感じで、「情報の出所となる地域」がはっきりしている。
一方、エンベデッド(組み込み)はメーカー系企業の例で言うと、開発現場は地方にある工場とか事業場とか研究所とかそういうところが多くて比較的、全国に散らばっているイメージがある。なのでWeb系の東京のように、業界の中心はここだ、というレベルまでどの地域も情報や人が集積していないのではないだろうか。
地方の少し奥まったところにある工場の開発棟みたいなところで仕事していると、外の世界に触れることが少ないし、近くに他の企業も無かったりして、コミュニティが形成されることもなく情報の発信も少ないのかな...と想像。
...実際はどうかわからないけど、メーカーについてはけっこう当てはまるのではないかな。
一方でメーカーに比べて自由に行動できる、大学の研究室やベンチャー系企業が、このあたりの"糊"の役割をしているケースもあるけど、まだまだ業界として盛り上がりは少ない感じ。SESSAMEのように色々活動している団体もあるけれど、「ユーザーグループ」とか「有志」というレベルでのカジュアルなものでは無い感じ。
どうしても「産官学」とかいう枠組みになってしまうね...。まぁPCとネットだけあってもターゲットとなるデバイスが無いと組み込みは難しいから、デバイスの開発とかやろうとするとお金がかかったり、それなりに知識が必要だったりするからなのかな。
最近でこそ、コストの安いハードでArduinoとか、BeagleBoardが出てきたし、OSにしてもLinuxとかAndroid、iTRONあたりのフリーでかつPCでの知識がある程度応用できる環境が揃い始めてるから、やりようによっては組み込みに対する敷居を下げることはできるかもしれないし、そういう流れが起きることに期待したい。
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