読了・「政治とケータイ ソフトバンク社長室長日記」

ソフトバンクの本だからでは無いけど、「予想外に」面白く読めた。

著者が通信行政に比較的コミットしてきた元民主党衆議院議員、そして現役のソフトバンク社長室長というポジショニングなので、民主党嫌い、ソフトバンク嫌いの人からすると「何きれい事言ってやがる」と思うところがあるかもしれない。

が、私はそれ以上に通信行政におけるNTTや政治のあり方、そして孫正義をトップとする"ソフトバンク"という会社の裏側を垣間見ることができる好奇心のほうが勝る本ではないかと。

また、議員の時も社長室長になっても、目標を設定してそれを実現するために情熱を傾ける著者の気持ちも文章から伝わってくる。

松下政経塾、もしくは議員出身であるためか、内容は自信家が書くような自身に対して強気な文が多く出てくるのだが、これが他の自信家が書いた文章と違って、思ったより鼻につかないのが読んでみての不思議なところ。もしかすると、腹の中に黒い部分がほとんど無い人なのかもしれない。

本のタイトルは「政治とケータイ」とあるが、ケータイの話はそれほど多くない。ほとんどが政治に絡んだ話だが、政治だからと言って退屈な内容ではなく、裏側、内幕的な話が多く興味を引くところが多いので、ソフトバンクの裏側の話と合わせて一気に読めた。

政治とケータイ ソフトバンク社長室長日記 (朝日新書)
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