”目標”と”ノルマ”

”目標”と”ノルマ”。
意味合いは近いが実際は大きく異なる。

”目標”は自発的に設定する基準、という意味合いが強く、
”ノルマ”は上位層から「義務」として課せられる基準という意味合いだ。

実際の日本の企業の中で”目標(計画)”という名前が付いていながら、
実態は”ノルマ”であるというケースは非常に多いのではないかと思う。

最初は自分たちの力量に応じた”計画値”を出しても、
上層から「それでは足りない」と叱責され、
さらなる上積みを求められる。

そうこうしているうちに、
背伸びしても届くのか届かないのかわからなくなるほどの高いところに基準が設定される。
しかも、その”計画”を達成しないと罰があるという。
この時点で”目標(計画)”が”ノルマ”へと化けているのだ。

”罰則付きの高いノルマ”を設定された組織はどう振る舞うようになるか。
なにがなんでもノルマの数値は達成しないといけないわけだから、
なりふり構わずに数字の帳尻あわせに労力を傾けるようになる。

なんだか普通では信じられないようなことまでして、数字を確保しようとする。

”ノルマ”自体は悪ではないと思うが、
その使い方次第で社員を苦しめるだけのものになってしまう。
トップダウンの組織の典型的パターンな気がする。

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