私も信三郎帆布のカバンを一つだけ持っている。
兄弟間のドロドロした話はそれほど書かれてなく、あくまで一澤帆布のたどってきた道、信三郎帆布として独立するときの職人や支援者の心意気、そして帆布へのこだわりが書かれている。
なので一連の裁判自体の経緯を知りたい人にはあまり向いていないように思う。どちらかというと一澤帆布が好きな人向けによりその魅力(信三郎氏自身の人柄、ものづくりへのこだわり)を伝えるほうが強い。
今や人気ブランドとなり、今でも毎日お店はごった返してるのだろうか。私が行った2006年は商品が並ぶ端から売れているような感じで、残った商品の中からようやく自分でも使えそうなシンプルな手提げを買って帰ったくらいだったし...。
効率化の時代に置いて、非効率とも言える「手作り、直販のみ」の商売がなぜ人の心を動かすのか、その「ものづくりに対する気持ち」が強く伝わってくる一冊。
一澤信三郎帆布物語 (朝日新書) | |
おすすめ平均 ドラマのような物語 溜飲が下がるおもいがしました。 うーん...。 この本を読めることに感謝すべき 長男は何が欲しかったのか? by G-Tools |
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