保守的な携帯電話に思うこと:あるコンサルの世の中研究 - CNET Japan
メーカーを責めてもあまり意味が無いと思うのね。
端末とサービスの仕様は基本的にキャリアから降りてくるんだし。デザインとかキャリアが規定していない仕様に関しては多少のメーカーの独自性が入れられる部分だけど、やっぱりそれも最終的にはキャリアにお伺いを立ててOKを貰わないと入れられない事が多いみたいですよ。
キャリアがメーカーに端末開発を依頼して、一定のロットを買い上げるという形を取っている以上、メーカーにとっての直接の*1お客さんはキャリアなのです。
iPhoneとかサムスンのOMNIAのような端末は、国内メーカー向けの「キャリア仕様」に沿っていない*2メーカー独自端末を、キャリア側が「欲しい」と言って買ってくるケースが多い。一方、国内メーカーの場合はキャリアに端末を「売り込む、提案する」という形態なので、立場がまるっきり違うのもあるんじゃないのかな...。
あとは年3,4回のモデルチェンジに毎回のように機種を出さないといけなくて*3、とてもドラスティックに変えるほどの開発期間が取れなかったり、短いスパンのモデルチェンジで機種ごとの仕様追加、変更が重なってソフトウェアがいたずらに複雑化して硬直してしまったり。
そして実際に開発しているのは下請けのソフト会社。それがたくさん集まってやっているので、そのソフト会社の技術レベルにも引っ張られる部分もあるだろう。
下請けにデスマさせれば目新しい機能を入れられなくはないだろうけど、それって誰も幸せにならない気がするのよね...。
あと、キャリアはサービス指向なので新しいコンテンツやサービスの開発には力を入れているのだろうけど、UIだとかはあまり目が向いていないのかも。そこは本当はメーカーが頑張るところなんだろうけど、前述の通り季節ごとのモデルチェンジに合わせるのが精一杯。
しかし、この元記事の人、MBA取ってコンサルやってるのに携帯業界の基本的な力関係も知らないのかなぁ...。単に専門外なのかも知れないけど、ちょっと調べれば業界の内情はわかりそうなものなのに。あぁ、私のような技術者の下から目線では見ないからか。コンサルは経営側の目線だからもっと大局を見てるってことかな。
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