ファンドマネージャーが見た”良い会社”と”悪い会社”のパターンというようなものを少しユニークな視点から書いた本。元は雑誌のコラムだったのをまとめなおした物なので、一つが短くてテンポ良く読めるし、全部を読むのにもそれほど時間はかからない。
内容はというとタイトルにもある「社内でスリッパを履く会社は良くない」という法則はちょっとシンボリックすぎるので別としても、一つ一つに「なるほど、そうだね」といった納得できる説明があり、自分の会社とかに当てはめて読んでみると面白いと思う。
また、著者が注目している成長企業も紹介されていて、各業界での注目企業も分かってしまうというおまけも。
読んでいた中で一番ずっしりと来たのが、
悪い会社は会社全体が覇気に欠けていて、プロであるべき仕事に手を抜いてしまいます。一生懸命働いても、働かない人ととの給料が同じという悪平等があります。キックバックやリベートが横行しています。従業員はたいして仕事をしなくてもそれなりに給料をもらえるし、甘い汁が吸えるのですから「よい会社」といえるのかもしれません。
しかし、これによって失うものは非常に大きいのです。何よりも自分自身が成長できません。だらだらした仕事に終始していれば、発揮できるはずの能力も錆びつき、気がついてみたらどこの会社にも勤まらないダメ社員になってしまうのです。
というくだり。会社に対しても自分に対してもグサッと来ましたね…。
スリッパの法則 - プロの投資家が教える「伸びる会社・ダメな会社」の見分け方 藤野 英人 おすすめ平均 |
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